「移動が人間を利口にする」のだそうだ。
先週の日経ビジネスに寺島実郎氏が書いている。
旅は見聞を広めるだけでなく、移動時間が人間に深く物事を考えさせる契機になると言う。
「旅、そして移動は、自分の立ち位置を客観認識させる機会となる。冷静に再考し、自分自身を相対化する視点がなければ、進路を間違える」のだそうだ。
21世紀は、「移動による刺激が思考を誘発する時代だ」とも。
なるほどと思う。
考えてみると、私も毎週毎週、仙台と東京を行き来しながら、上にあるような行動や思考になっているな。
今の私の仕事のリズムの中で、自分の仕事に一番集中できるのは新幹線の中。
残務の整理、雑誌からの情報収集、今後のプランニング、ブログを書きながらの考えの整理などなど。（たまにF1のビデオをアクオス携帯で見てたりするけど）
私の場合ホントに賢くなっているかどうかは疑わしいが、私なりに色々考えている時間は確かに移動時間である。
そして何より、トライポッドや地域のことを客観的に見るために、毎週の行き来は非常に役立っていると思う。
今日は、その寺島実郎氏が経営する旧財閥系シンクタンクとこれからの仕掛けモノの打合せをしたり、地域版SNSを展開しているベンチャーやビットバレー(←死語)の老舗ベンチャーと情報交換をしたりと、先々のビジネスの種をいくつか入手できた。
で、それらのことを反芻しながら、新幹線の中でこれを書いている訳だ。
ところで渋谷の老舗ネットベンチャーで会ったのは大学時代の友人。
彼とは、ちょうど10年前に結婚式の司会をやってもらった仲なんであるが、今はその会社の経営陣の一人になっている。
大学時代に共に同じ学科の底辺の支えていた仲間（失礼？）が、ここに来て結構ご活躍である。
今度集まろう！と言うことになったが、前みたいに飲んで騒ぐだけでなく、それぞれが事業を持っていたり責任あるポジションにいるので、実際に組んで仕事ができそうで楽しみである。
人生も、回り道をして移動時間が長いほうが利口になるのかも知れないですね。
