雄勝町トレイルランニング(後編)

昨日書いた雄勝町のトレイルランニング大会、初日の海の幸を食べるイベントが終わり、2日目はいよいよ山を走るイベントです。

私は最近山登り(と言うか沢登り)で鍛えられ、山を歩くことは比較的慣れて来ているのですが、さすがにこれだけ長ーい距離を走るとなると初の体験。平地でも走ったことのない数十Kmの距離を走れるのか?と言うのは甚だ疑問でした。
でも、結果から言うと、なんと35Kmの距離を完走(と言ってもほとんど早歩きって感じでしたけど)することができ、自分でも驚いています。


この大会は元々復興イベントで、三陸の美味しい海の幸と奇麗な景色、あったかい人々との触れ合いを堪能するのが趣旨ですから、レース自体はゆるーいルールなんですね。ただ、それは順位やタイム計測などがゆるーいだけで、コースは結構厳しいですし、なにより7時間半って言う足切りタイムはしっかりあるんです。(それを過ぎるとゴールが撤収され、散々走った挙げ句、ゴールに誰も居ない事態に・・・)

コースは雄勝町中心部から、南三陸国定公園の硯上山(けんじょうさん・地元最高峰)、水沼山(みずぬまやま)、上品山(じょうぼんさん)へと続く眺望の良いトレイルで、3カ所の折り返し地点どこかで折り返して、16Km、25km、35Kmのいずれかを走破する形で、最長35Kmを走るには、3つめの山で折り返すので都合5つの山を登って海に戻って来ることになります。

それぞれの山はあまり標高が高くはありませんが、何と言ってもスタート地点は海抜ゼロですし、リアス式海岸の山は海に切り立っていますから、スタートから最初のピーク硯上山まではかなりキツい登りになっていました。


スタートは8:00。
本格的なレースはスタートの位置取りなどもシビアなせめぎ合いがあるようですが、このレースはスタートもゆるーくスタート。

と、コースがゆるかったのは最初の数百mのみ。
スグにきつい坂が待っていて、私は早くもバテ気味でした。
スタート30分後、明らかに走っていない私↓

その後、8:55になんとか一つ目のピーク硯上山の頂上に到達!
そこは500mの山とは思えない絶景で、これでここまでの疲れが一旦リセットされました。

その後、10:05に2つめの水沼山頂上、12.5Km地点に到着。

このピークの直前がかなりの急坂で、正直ここで折り返すかどうか非常に迷いました。
ここで折り返しても25Km、その上、次の折り返し地点の上品山頂上がかなたに見えていて、とてもあそこまでは行けない・・・、25Km完走でいいや・・・、と私の頭の中では整理が付きかけていたんですが、周りの人に一人も折り返す人がおらず、何となくそのまま流れに乗ってしまい、気が付けば上品山方面に足を向けてしまっていたんですよね・・・。景色も良かったし。

で、ここからが長かった。

でも、早くも折り返して来るトップグループのランナーたちとすれ違う度にハイタッチで元気を注入してもらいつつ、スタートから3時間後の11:15、遂に折り返しの17.5Km地点に到着!

この上品山(じょうぼんさん)からは、北上川大崎平野石巻市街、遠く船形山や泉ヶ岳がキレイに見えていました。
でも、この顔・・・。せっかくの景色を楽しめるような状況じゃなかったみたいです(笑)


そして、この折り返し点にある補給ポイントで振る舞われていたのが、ホタテおにぎりとカニ汁!
あれは激ウマでした。

途方も無く疲れたし、カニ汁は美味いしで、ここに居座りたい欲望が渦巻きましたが、15:30のゴール撤収までには何としても帰らねば!と言うことで、泣く泣く再スタート。
スタッフのみなさんから「あと半ぶーん!」って元気付けられたものの、あと17.5Kmあるんですよね・・・。ヒザ痛い・・・。
ただ、途中から抜きつ抜かれつしていたランナーと話しをしながら歩けたので苦しさは半減。元気付けてもらいながら、13:50になんとか最後のピーク硯上山に戻って来ました。
海が見えたー!

後は下るだけ。だったんですが、ヒザが痛いので実は下りが辛い・・・。
で、なんとかかんとか急坂を下り、スタートから6時間55分後の14:55、遂に35Kmを完走してゴール!!
やったー。

あと35分のタイムリミットギリギリでしたが、なんとか完走賞の雄勝石の盾を頂くことができました!


ちなみに、雄勝石って言うのは、硯(すずり)や屋根のスレートに使われる石として有名で、600年前から利用されているんですね。
古くは伊達政宗の硯から、最近だと東京駅の屋根にも使われていて、丸の内地下南口改札横の富士山の壁画もニュースになってました。
http://www.mtfuji.or.jp/magazine/2012/11/fuji_tokyo_station.html


今回、「三陸・雄勝 海の幸トレイルランニング」に参加し、改めて三陸の自然、人、食べ物の素晴らしさに触れることができ、この大会に本当に参加して良かったと言うのが素直な感想です。
走りの方も自分の限界を感じることができ、足は痛かったものの体力的にはまだ行けるなと言うのが分かったので、次回6月の大会にも参加しようと思っています。
是非みなさんもご一緒しましょう!


後日発表された【大会結果】は以下の通り。なんと、157名中121名が35Km走ってて、全体のリタイヤが6名のみだったとは!
やっぱりファンレースとは言え、素人はあまり出ていなかったみたいです(笑)
・トップ 男性:3時間4分 女性:3時間48分
・完走率:96%(157名出走・6名リタイア)
・35Km完走:121名
・25Km完走:16名
・16Km完走:14名


以下、当日の私のライフログ。一応IT屋なので、体動かすだけじゃなくて、各種ガジェットでデータ取ってましたよ。

Suunto AmbitによるGPSログ

Suunto Ambitによるレース中の距離、平均速度など諸データ。

Suunto Ambitによるレース中の速度と高度のグラフ。

■Fitbitによる当日一日の歩数、登り(ビルの階数換算)、消費カロリー。
ちなみに、グラフの1本1本が5分当たりの歩数。それにしても、一日に5万歩歩いたとは!